人生に起こる不意の出来事、たまさかの出会いに対して、私たちはどのような態度をとり、かかわるべきか。真理は必然にのみ宿ると考えたプラトン以来の西洋の論理は、常なるものを求めるゴーチエなど西洋文学にまで貫流する。一方、芭蕉俳句・随筆など日本の伝統的な芸術表現には、偶然を「無常」として甘受する感性が溢れている。日欧の対比をふまえ、偶然の愛を必然に高めたボーヴォワールや西洋哲学の理と日本の情の間で偶然の意味を考えた九鬼周造の思考と生き様を追いながら、偶然を育む道筋を探る珠玉の論考。
(「BOOK」データベースより)
第1章 無常の日本美
第2章 分けるという方法
第3章 日本語の論理とはなにか
第4章 偶然の哲学史
第5章 九鬼周造の偶然論
第6章 必然の愛を求めて
第7章 ボーヴォワールとサルトル
第8章 偶然と必然
(「BOOK」データベースより)